セラミック治療とは?料金相場・メリットについて
見た目も良く、機能面でも優れているセラミック治療は、多くの患者さんに選ばれています。
しかし、料金や治療方法には幅があり、どのような選択をするべきか迷う方も少なくありません。
ここでは、セラミック治療の特徴や料金相場、メリット・デメリットを詳しく解説し、お悩みに応じた治療法を見つけるためのポイントも紹介します。
目次
セラミック治療の
種類と料金

セラミック治療とは、陶器の一種であるセラミック素材を使用した歯科治療のことを指します。
主に虫歯の治療や歯の修復、審美目的で使用され、銀歯の代わりとしても選ばれます。
セラミック治療の種類
セラミック治療には、クラウン、インレー、ラミネートベニアなどの種類があり、それぞれ用途に応じて使い分けられます。
1.クラウン
歯全体を覆う被せ物で、根管治療後の歯に適用されることが多いです。
2.インレー
プラスチックの詰め物だけでは覆いきれない虫歯や、歯の隣接面の虫歯に適用されます。
3.ラミネートべニア
歯の表面に薄いセラミックを貼り付ける方法で、前歯の形や色を整えるのに適しています。ホワイトニングでは改善できない変色や、歯並びの軽い修正にも使われます。
セラミック治療の素材の種類
セラミック治療には使用される素材の種類もいくつかあります。代表的なものは以下の通りです。
1.オールセラミック
金属を一切使用せず、透明感があり自然な見た目が特徴です。
審美性に優れていますが、強い衝撃で割れやすいことがあります。
2.ジルコニアセラミック
ジルコニアは人工ダイヤモンドとも呼ばれるほど硬く、耐久性に優れたセラミックです。
強度が高いため奥歯の治療にも適しています。
3.ハイブリッドセラミック
セラミックにレジン(歯科用プラスチック)を混ぜた素材で、柔軟性がありますが、透明感や耐久性がやや劣ります。
治療種類 | オールセラミック | ジルコニア | ハイブリッドセラミック |
クラウン | 100,000円~150,000円 | 80,000円~150,000円 | 60,000円~80,000円 |
インレー | 50,000円~70,000円 | 40,000円~60,000円 | 30,000円~45,000円 |
ラミネートベニア | 80,000円~150,000円 | 80,000円~150,000円 | 50,000円~110,000円 |
患者さんによって合う治療法が異なるため、治療前に歯科医師と相談しながら選ぶことが大切です。
セラミック治療のメリット

1.見た目が自然で美しい
セラミックは天然歯に近い透明感を出せるため、治療後も自然な仕上がりになります。
特に前歯などの目立つ部分に適しています。
2.金属アレルギーの心配がない
金属を一切使用しないため、金属アレルギーのある人でも安心して治療を受けることができます。
また、口腔内に金属を使用するとイオンが溶け出すことで歯肉の黒ずみが生じることがありますが、セラミックではこのようなことは起こりません。
3.変色しにくく長持ちする
セラミックはプラスチック系のレジン素材とは異なり、時間が経っても変色しにくいのが特徴です。
特に色素沈着の影響を受けにくいため、白さを長い期間保つことができます。
また、汚れも付着しにくいです。
セラミック治療のデメリット

1.費用が高い
保険が適用されないため、銀歯やレジンに比べると費用が高額になりがちです。
特に複数本の治療を希望する場合は、総額が大きくなるため、事前に見積もりを確認しておきましょう。
2.強い衝撃で割れることがある
セラミックは硬い素材ですが、比較的衝撃に弱く、突然強い力が加わると割れることがあります。
ジルコニアはとても硬いのでこのようなことが起こりにくく、ジルコニアを骨組みとしてセラミックを焼き付ける方法もあります。
虫歯を再発させないための
当院のこだわり

❶虫歯を取り残さない
取り残しなく虫歯を徹底的に除去することは簡単ではありません。当院ではまず、虫歯の検査薬であるカリエスチェッカーを使用し、口腔内の虫歯だけを染め出します。
さらに虫歯ではない部分を闇雲に削らないよう、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いて患者様の口腔内を拡大して確認し、カリエスチェッカーによって染まっているところのみを削っていきます。
一見当たり前のように思われる行為ですが、慎重に行うことで虫歯の再発を防ぎます。
❷歯と詰め物の間に隙間を残さないための徹底的な精密治療
虫歯になってしまった歯の治療は、虫歯の部分を削り取り、 詰め物や被せ物をすることがほとんどです。
しかし上記左側の写真のように、一見封鎖性の高い詰め物に見えたとしても、右側写真のようにマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いて撮影した拡大写真を見ると、隙間に食べ物の残りかすである歯垢が入り込んでいることは
非常に多いです。
このような事態が起きるのはなぜかというと、歯垢など細菌の大きさは肉眼では確認できないほど小さいため、細菌が侵入できないようにぴったりはまる詰め物を作製することは非常に難しいからです。
当院では、できる限りぴったりとはまる詰め物を作製するために、型取りをする際に特に気を付けております。
上記画像のように、型取りを始める時はまず歯と歯肉の間に糸を巻きます。そして型取りの材料を入れる直前に糸を取り去ります。
これを行う理由としては、歯と歯肉の間に糸で隙間をあえて作った状態で材料を流し込むことで型取り後に下記のように歯と歯肉の境目の型が模型上に反映され、適合の良い詰め物や被せ物を作製することができるようになるためです。
虫歯を再発させないために精密な詰め物や被せ物を作製する際には欠かせない作業となっています。
また使用している型取りの材料も、変形量の少ないシリコン性のものを使用しておりますので材料によるエラーは極力生じないようになっております。
❸装着時の異物 (歯垢、唾液、血液など)の混入を防ぐラバーダムの使用
口腔内は唾液で常に満たされた状態です。そして、歯肉からは時に出血してくることもあります。
この唾液や血液が詰め物の装着時に間へ混入してまうと、その部分が小さい空洞となり、隙間を生むことになります。また、ラバーダムを使用しないで治療を行うと、せっかく削り取った歯垢などの細菌が再度混入することもあります。
これを未然に防ぐために、当院ではラバーダム防湿を実施しています。
❹装着前の丁寧なクリーニングと装着時の接着剤の使用
これから治療を行う歯は、一見すると綺麗には見えますが、再度染め出しを行うとかなり汚染されていることがわかります。
そこで当院ではエアフローと呼ばれる、専用のパウダーをジェット水流で歯に吹きかける器具を使用して歯に付着した汚れを徹底的に汚れを除去したあとで、歯と詰め物の接着に移ります。当院では接着の際に、レジンセメントという強力な接着剤を使用しています。
このレジンセメントは、エアフローを使用して綺麗にした状態の歯であれば歯面と密に接着します。
特にセラミックとの相性は抜群で、分子レベルでお互いを接合させることができるので、歯と詰め物をほぼ一体化させることができます。やりなおしの少ない歯科治療が患者様の歯の寿命を延ばします。
そのための努力を当院は惜しみません。全力でアプローチしてまいります。口腔内でお困りの方はどうぞ当院にご相談ください。
治療方法 | 2次虫歯 | 脱離 | 歯髄炎 | 平均使用年数 |
---|---|---|---|---|
コンポジットレジン充填 (プラスチックの詰め物) | 5.1年 | 3.3年 | 5.6年 | 5.2年 |
インレー(金属の詰め物) | 5.8年 | 4.1年 | 5.3年 | 5.4 |
クラウン(金属のかぶせ物) | 8.2年 | 6.2年 | 8.9年 | 7.1年 |
ブリッジ | 10.1年 | 6.2年 | 7.5年 | 8.0年 |
アマルガム充填 | 7.4年 | 8.4年 | 6.0年 | 7.4年 |
こんな方にはこんな
セラミック治療がおすすめ

自然な白さを求める方には、透明感があるオールセラミックがおすすめです。
また、強度を重視する方には耐久性が高いジルコニア、コストを抑えたい方にはハイブリッドセラミックが向いているなど、セラミックの選び方も様々です。
セラミック治療を
ご検討中の方へ
ここまで変わる!当院の審美歯科の治療症例実績
「できるだけ歯を削りたくない」「長くきれいな歯を維持したい」「費用を抑えたい」などのお悩みがある方は、まずは歯科医師と相談し、メリット・デメリットをしっかり理解したうえで、自分に合った治療を選びましょう。