噛み合わせ
噛み合わせについて
噛み合わせ治療とは
噛み合わせ治療とは、咬合状態の維持を図るためになされる全てを含める治療行為を意味します。噛み合わせ治療は、噛み合わせのズレに注目し、その噛み合わせを正しくすることで、病気や不調を改善していきます。
噛み合わせがずれてくると、人間の身体はそれを補正しようと、骨格が歪んできます。虫歯が1本もないとおっしゃる患者様も、実はご自身が気づいていないだけで、噛み合わせに問題のある方がほとんどです。
当院では、噛み合わせ治療を行う前に、原因をしっかり把握し、納得のいく説明を行った上で治療を行いますので、噛み合わせが気になる方は安心してご相談ください。
悪い噛み合わせがおよぼす悪影響
噛み合わせによる身体の関係は深く、噛み合わせの状態によって以下のような様々な症状を引き起こす場合があります。
- 顎を動かすと音がする
- 慢性的な首のこりや肩こり
- 頭痛
- めまい
- 耳鳴り
- 背中、腰、膝の痛み
- 不眠症
- 神経症
- 胃腸障害
- 生理不順
- 血圧異常
こんな方は噛み合わせ治療が必要
- 上手に噛めず、食事が美味しくない
- 昔から歯が弱いと指摘され、
治療を繰り返している - 高さがないからと、ペタンコな歯が入っている
- 歯軋りや食いしばりを指摘されたことがある
- 口を開けるとガクッと音が鳴る
- 前歯が噛んでいない
噛み合わせ治療の流れ
顔貌から顎運動、噛み合わせなどを細部に渡り、精査させていただきます。
検査結果をもとに、
ガイディングスタビライザー(マウスピース)やモックアップ(仮歯)を作製し、3ヶ月ほど使っていただきます。症状に改善の傾向がみられたら、本格的に治療を進めていきます。
噛み合わせの調整方法
歯肉の状態や歯のフレミタス(動揺)、仮歯の状態などを確認し、当たりの強さや角度を調整していきます。
補綴治療とは
本来の噛み合わせをベースに、
少しバランスが崩れているところを補綴の幅で調整していきながら調和させていく治療です。
噛み合わせのよくある質問
-
噛み合わせが悪いのを放置すると、
全身の健康に影響するというのは
本当ですか? 考えられることとして、咀嚼効率が下がるので偏食や消化器官への負担から全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、咀嚼運動の不調和から顎関節や咀嚼関連筋群(頭や首の筋肉)に負担がかかりやすくなります。 - 昔、矯正治療をしたのに
また歯並びが悪くなってきました。
原因は何ですか? 生理的変化と言われ、歯はその時々で最大限噛めるよう常に移動したり、噛み方を調整するように出来ています。矯正後まだ噛み合わせや歯が安定していない時に起こる場合は後戻りと言います。 - 歯で口の中をよく噛んでしまいます。
噛み合わせが悪いのでしょうか? 上下の歯の被蓋関係(ズレ)によって頬粘膜や口唇を噛みやすくなることがあります。 - 顎がだるく、噛むと痛みがあります。
顎関節症なのでしょうか? 顎関節症の可能性があります。噛み合わせが深い場合、歯がうまく力を逃すことができずクレンチング(食いしばり)が起こることがあります。 常に咬筋などが緊張しているため顎のだるさや歯と顎をつなぐ歯根膜に炎症が起き噛むと痛みが出ることがあります。 - 最近、口が開きにくくなった気がします。何が原因かみていただけますか? 噛み合わせの変化で肩肘などの習癖で顎が奥に押されていると顎関節の円板に移動を生じ、口が開きにくくなったり音がなったりしやすくなります。
- 顎関節症の予防法はありますか? 顎関節に負担をかけないようにするのが有効です。気軽にできるものとして肩肘をついたり、うつ伏せになっている時間を減らしたり、片咀嚼せずバランスよく奥歯を使うことです。他に咬筋マッサージなども有効だと思います。
- 噛み合わせが悪いと虫歯の原因になったりするのですか? 原因になると考えます。虫歯の原因には細菌とオーバーロードによる歯の負担が大きく関与しています。磨きづらく歯垢が溜まっていたり、過度に一部の歯に負担がかかっているとその歯のバリアが崩れ歯の中に細菌が侵入しやすくなります。(虫歯)
- 親知らずを抜くと噛み合わせが
かわったりしますか? はっきりとしたことは言えませんが、可能性はあると思います。
歯ぎしり
歯ぎしり(ブラキシズム)は、歯をすり合わせたり強く噛みしめたりする行為です。自覚の無い方も多いかもしれませんが、睡眠時など無意識に歯ぎしりをしている方も多いです。
一般的な治療法は、スプリント(マウスピース)を装着し、歯ぎしりの負担を軽減させます。歯ぎしりの原因はストレスである可能性が高いため、ストレスを軽減することが最も重要です。
歯ぎしりが及ぼす悪影響
- 歯が折れる、すり減る
- 歯の根の破折
- 被せ物や詰め物が外れる、割れる
- 義歯が割れる
- 歯周病の悪化
- 顎関節症の悪化
- 肩こり、腰痛、偏頭痛、あごの疲れ、目の奥の痛みなどの体調不良
- 横で寝ている人の迷惑になることがある
- 睡眠時無呼吸症候群との関連性が指摘されている
歯ぎしりをそのまま放置すると起きる二次障害
歯への障害
歯の磨耗、咬耗により咀嚼効率が落ち、より強い力や大きい動きしないといつも通り噛めなくなってしまいます。 噛み合わせが壊れていき、本来当たらなくても良い歯まで当たるようになってきます。 大きく修復している歯は強度が保てなくなり、銀歯は硬いので歯が折れたり欠けたりします。
歯の周りの組織への影響
歯が揺さぶられ、歯を支えている骨の吸収やそれに伴う歯肉の退縮、炎症から歯周病が
進行してきます。
顎関節への障害
顎運動がストレスフルな状態となるので様々な面で負担が増えていきます。
歯ぎしりをしているかセルフチェック
- 歯がすり減って短くなってきている
- 歯がすり減っている
- 顎が疲れる
- 歯茎が下がってきている
- 無意識のうちに歯が噛み合っている
- パートナーに歯軋りの音を指摘される